WAX&THINK

Check the Rhime — A Tribe Called Quest 和訳・スラング解説

アーティスト
A Tribe Called Quest
リリース年
1991
プロデューサー
A Tribe Called Quest
収録アルバム
The Low End Theory
エリア
NY
BPM
95
サンプル元
Minnie Riperton "Baby, This Love I Have" (1975) / Average White Band "Love Your Life" (1976)

この記事の見どころ

  1. 01 「You on point, Phife? All the time, Tip」——ヒップホップ史上最も有名なコール&レスポンスの誕生
  2. 02 Minnie RipertonほかファンクとソウルのレコードをSP-1200とAkai S950で緻密に重ねたQ-Tipの15歳からのビジョン
  3. 03 「Industry rule number four-thousand-and-eighty」——レコード会社への警告が独立精神のアンセムに

[PR] メルカリで探す

解説

■この曲の意味(要約)

Q-TipとPhife Dawgがクイーンズのリンデン通り時代を回顧しながらバトンを渡し合う、コール&レスポンスの完全体。技術自慢、仲間への敬意、そしてレコード業界への警告をユーモアと品格で包んだ、ATCQの自己紹介にして思想宣言。

■概要

1991年アルバム『The Low End Theory』収録。Minnie Riperton「Baby, This Love I Have」(1975)のメロウなベース&ギター、Average White Band「Love Your Life」(1976)のホーンリフ、Grover Washington Jr.「Hydra」(1975)のスネア、Lafayette Afro Rock Band「Hihache」(1973)のパーカッションを精緻にレイヤーした複数サンプリング構造。制作はQ-TipとAli Shaheed Muhammadが担当。

■導入(時代背景)

1991年、ギャングスタラップが西海岸で席巻するなか、クイーンズ発のATCQは暴力も拝金主義もないジャズ・サンプリングとウィットで真逆のロードを歩んだ。「Check the Rhime」はその姿勢の結晶——コール&レスポンスという最も原始的なヒップホップ形式を、最も洗練されたサンプリング技術で包んだ問答の傑作。

A Tribe Called Quest - Check the Rhime / The Low End Theory

Amazon で見る

Check the Rhime / The Low End Theory

A Tribe Called Quest

まとめ

  • Minnie Ripertonほか5枚のレコードを精緻に重ねたサンプリング・コラージュ——SP-1200とAkai S950の制約を超えた15歳のQ-Tipのビジョン。
  • Q-Tip(The Abstract)とPhife Dawg(The Five Footer)がコール&レスポンスを前後半で逆転させる「対称美」——デュオ表現の完全体。
  • 「Industry rule #4080」「Rap is not pop」——2行でレコード業界批判とヒップホップ純粋主義の歴史的宣言。
  • Native Tonguesコレクティブの哲学の結晶——暴力なし、ジャンクなし、ただ本物のライムとリスペクトだけがある1991年のマニフェスト。

アーティストについて

A Tribe Called Quest

Queens, New York · 1985–1998, 2006, 2016–2017

クイーンズ出身のQ-Tip、Phife Dawg、Ali Shaheed Muhammad、Jarobi Whiteによる4人組。Native Tonguesコレクティブの中核として、ジャズのサンプリング・アフロセントリズム・知的な詩性でヒップホップの黄金時代を定義した。「Electric Relaxation」「Check the Rhime」「Can I Kick It?」など多数の名曲を残した。Phife Dawgは2016年3月に糖尿病の合併症で死去。

この曲とつながる記事

[PR] この曲の中古盤・グッズをメルカリで探す